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2008年2月14日 (木)

2008年・・・2009年問題

団塊の世代の大量退職にからむ「2007年問題」がマスコミで2~3年前盛んに取上げられておりました。

労働者派遣法に関わっておられる方はご存知のとおり、2004年に製造業務への派遣解禁、2007年に派遣受入れ期間が1年から3年に延長され、来年2009年は、派遣期間に定めがある業種において、延長された派遣期間が満了する年にあたります。

マイナーですが「労働者派遣の2009年問題」とも言われております。

期間は満了すれど派遣受入先の派遣労働者が従事する業務自体がなくなる訳でもなく、自社の雇用に切り替えるかどうか非常に微妙な問題なのです。

来るべき期間満了に備え今からでも周到な準備をしなければばりません。

昨日、大和製缶の工場で業務受託していた会社(請負会社)の社員の死亡労災事故について、大和製缶及び請負会社双方の安全配慮義務違反があることを認め損害賠償を命じる判決が東京地裁でありました。

この報道について私が興味をもったのは、新聞各紙によって取上げられ方が異なるということです。

「請負会社の社員」とする記事や、「派遣会社の社員」とする記事などがあり、言葉の使い方が微妙に異なっていたのです。

ニュアンスは伝わりますが、「請負会社の社員」と「派遣会社の社員」とでは、法律上全く異なった意味を持ちます。

プロの記者さんをしても、そのあたりの扱いに十分な配慮がなされていないということは、逆にいいますと、「請負」と「派遣」の違いは非常に分かりずらく、またおよそ世間一般ではマイナーな問題であると言えます。

今回の事故には労災事故そのものの問題とは別に、この「請負」と「派遣」の問題、すなわち偽装請負(派遣法違反)の問題も含まれております。

業務を委託する会社にも広く「安全配慮義務違反」を認めた点については、注目しておく必要があります。

3月施行の労働契約法においては、

「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」

と初めて使用者の安全配慮義務が明記されました。

また、同法で使用者の定義について

「使用者とはその使用する労働者に対し賃金を支払う者」

とされました。

今回の判決は、使用者の安全配慮義務について、本来の使用者のみならず子会社や下請会社にまで、その義務範囲が拡張されることを、ある意味において後押しするような判決であるかもしれない点も確認しておくべきでしょう。

「派遣」と「請負」のもっとも基本的な区別の方法は「指揮命令権の所在」です。

その区別や違いについて、おおよそ世間一般の方にとっては、どちらでもよいことなのかもしれません。

けれども企業実務に関わるものとしては、「派遣」と「請負」が似て非なるものであることをしっかり認識して、労務管理にあたらなければなりません。

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